夜鷹のカッツェ

後藤カッツェの独り言

思い出補正撲滅したい

  冷水シャワーを頭から浴びていると、小学校のプールの授業や市民プールに友達と行った日の事を思い出す。あまり思い出さない事だけど、身体が覚えているといいますか、頭から水を被ることなんて滅多に無いし真冬に麻縄で縛られ水を浴びさせる折檻を受けた事も無いから懐かしく良い思い出が蘇ってきます。頭では覚えてないつもりでも身体は覚えている感じ、久しく性行為をしていなくても何故か腰は振れるとかそんな感じ。お前嘘だろと勘ぐってしまう感情が無ければ良いのにな、この腰使いは何処で覚えたんですか、数年前付き合っていた彼女ですか……。

 

 

 

  場所でも思い出す事ってありますよね、この駅で迷子になったりしたなとかこの雑貨屋さんで猫のポーチ買ったけどすぐ壊れたなとか懐かしい思い出があるよね。この茂みで子猫が産まれて里親探したなとかね。ショッピングモールに2人で行ってるのに何処か心ここにあらず、「ここ行ったことあるっけ?」と私にとっては初めての場所なのに、貴方は誰との思い出を私だと勘違いしているんですか、「行ったことないよ!初めて!楽しいね」浮かない顔でどこか遠い目線でどこ見ているんですか?私は隣にいますよ。

 

 

  貴方の心と身体にも私の心と身体にもそれぞれの思い出が染み付いていて、それが人間で生きているからこその良さがあるのかもしれない。けど思い出として留めておけずに表出してしまう事ってありますよね、人間ですもの。どうしても物思いに耽ってしまう時ってありますよね。触覚や場所や香りなどの視覚に嗅覚で、どうしてか頭のニューロンが刺激されて思い出されてしまうものには抗えない。ツツミ宝飾店を見るたびに私は初めてできた恋人を思い出してしまうし、地元の花屋を見るたびに花束を予約してくれていたのに喧嘩してしまった事を思い出したりしてしまう。その時の表情を今好きな人に見せてしまわないようにして生きたいし、私も誰かを思い出している表情を見てしまわないようにしたい。思い出には勝てないから、良い思い出を今この瞬間側にいる人とともに作り上げていく時には忘れていたい。今後お付き合いする人とは茨城とか何の思い出もないところでデートやら何やらして思い出補正がかからないようにしていきたいなと思っている。地元と赤羽と渋谷界隈はダメ、荒地だ……草木も生えない荒地になってしまった……。

 

 

 

  元カレ・元カノスポット情報を共有できるアプリケーションを発明してほしい、ただそれだけだ。 まだまだ行った事がない土地が多く存在していることに感謝して、寝ようと思う。ドバイにはまだ思い出ないから、石油王さんDM待ってます。